10月12日(土)、第60回藤陽祭にて、英語文化学科では「Get to know cultures of the world ~世界の文化を知ろう!~」と題して、異文化について知り、体験するイベントを開催いたしました。今回は、本学科教員 Redlich 准教授と Tillonen 講師それぞれの出身国であるカナダとフィンランドの文化に焦点を当てました。
まず、Redlich 准教授が “Culture Tour of Canada” というタイトルでカナダの文化について話しました。建国日、人口、首都、地理、公用語など、基本情報のクイズから始まり、秋?冬の季節にやってくる祝日について、写真と共に紹介しました。例えば、9月30日の Truth and Reconciliation Day(真実と和解の日)はカナダの先住民の人達が歴史の中で抑圧され、虐待されたことを思い出し、特に寄宿学校で亡くなった子供達を追悼する日--。10月第二月曜日の Thanksgiving(感謝祭)は収穫に感謝し、家族で特別な料理を食べる日--。11月11日の Remembrance Day(戦没者追悼記念日)は戦争で命を失った兵士や軍人を追悼するための記念日で、ポピーの花がシンボルだそうです。
「カナダでは多様な文化的背景を持つ人びとが共存し、それぞれの特徴を尊重しながら一つの国を形成している。私はカナダのそういうところが好きです」と Redlich 准教授。感謝祭の日にカナダの人びとがいただく食事のメニューやカナダ出身のミュージシャン?俳優が紹介され、カナダの公用語が英語とフランス語であることから、フランス語のミニ?レッスンも行われました。
次に、Tillonen 講師が “Finnish Traditions” というタイトルでフィンランドの文化について話しました。
まず、5,600,000 の人口に対して、2,700,000(!)の数のサウナがあるということ、国土の 10% が湖、75% が森林である--といった数字のデータや、夜になっても外が明るい「白夜」、1日のうちのほとんどの時間が暗闇の「極夜」の時期があることなどが紹介されました。一方で、「クリスマスのサンタクロースはフィンランドの出身」「日本で大人気のサウナはフィンランドが発祥の地」など、日本にはフィンランドにルーツを持つ文化が複数入ってきていることが分かりました。サウナがお風呂の一種であることは知られていますが、かつては出産、病気の治療、料理の場でもあり、「サウナの妖精」がいると信じられていたそうです。
お話の後半では、「夏至祭」という、フィンランドで大切な祝日が紹介されました。多くの人が都市部を離れ、サマー?コテージへ行き、家族や友達と過ごします。また、その日、枕の下に 7 種類の花を置いて寝ると、夢の中で将来のフィアンセに会えるという民間伝承もあるそうです。最後に皆で「ありがとう!」(Kiitos!)、「バイバイ!」(Moi moi!)とフィンランド語で挨拶をして終わりました。
会場にはフィンランドのアウトドアゲームであるモルックが設置され、経験者も初心者も大いに楽しんだようです。また、10月のハロウィンにちなみ、参加者はそれぞれ “Trick or treat!” と言ってハロウィンのお菓子を受け取り、会場を後にしました。
ご参加くださった皆さま、どうもありがとうございました!Thank you! Merci! Kiitos!
一人ひとりがお互いの文化を認め合い、多様性を尊重する---世界が少しでもそのように変化していくことを願っています。